人生を考えさせてくれる本が僕は好きです。
主人公の人生の旅路に、自分の日々をいつしか重ね合わせ、生き様、生き方に思いを巡らせることが出来るから。時間と空間を超えてそれぞれの人生へといざなわれ、主人公の伴走者として一緒に生きることが出来るような気がするからです。
今、浅田次郎氏の作品に興味を覚えています。
心をふるわせられる何かがボクに伝わってくるからです。
こころのぬくもり、人へのやさしさ、自身への厳しさ・・・・
そんな大切なものが、身構えていないとパッと消えてしまい、「情報」「モノ」といった、それはそれで大切なんだけれども、どこか味気ないものばかりがオリのように残り続けていく「今」と言う時代。
だからこそ、感動という心の震えの中に、いつも自分を置いていたいという欲求は、このところ日に日に募るばかりです。
政治という世界に携わるわが身だけに、人間として大切な急所だけは絶対に押さえておかなければと、焦りにも似た思いにかられるのです。
「壬生義士伝」は、そういう意味でずいぶん考えさせられました。幾度となく不覚の涙を禁じえませんでした。
〈彼〉に比べて自分はどうなのか。自分ならこの局面にどう対処しただろうか。 ボクは何と小さな存在なのか。
鮮烈な生き様をおまえは今描いているのか、東順治よ・・・。
新しい世紀の元年を迎えた今年、久しぶりに日記をつけることを決意させてくれたこの一書に出会った幸運を、ボクは今、しみじみと噛みしめています。 |
2001年 正月
東 順治 |
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